1. いつの間にか「無難」が標準設定になっていた
小学校のとき、夢はコロコロ変わった。
獣医、探検家、ヒーローショーの中の人――要するに 「ワクワクするものなら何でもいい」 と思っていた。
ところが大人になるにつれ、選択肢は“現実的”という名のフィルターでどんどん削られた。
気づけば、“楽”とか“慣れた”とか“安定”とか―― ワクワクとは正反対の言葉 が、俺の標準設定になっていた。
2. 「時間は待ってくれない」という実感
カレンダーは毎年同じ形をしているのに、俺の中では 土日の重力 が年々大きくなる。
金曜の夜、「やっと自由だ」と思う。
でも土曜の昼過ぎには、もう焦りが湧き始める。
「明日の今ごろには月曜が身構えてる」
この繰り返しに、じわじわと“恐怖”を感じた。
「時間は待ってくれない。ここで立ち止まっていたら、本当に土の中だ」
3. 分岐点は突然やって来た――“犬のいる暮らし”という原点回帰
転機は、保護犬サイトで見かけた一枚の写真だった。
雑種の子犬がこちらを見上げている。
その目に、かつての自分―― 「理由なんかいらない、ただ好奇心の塊だった子ども」 を見た気がした。
「この子を迎えるなら、今の生活を変えなきゃ無理だ」
部屋の広さも、通勤時間も、何より自分の“余白”も足りない。
そこで初めて、本気で “環境をつくる” という発想が芽生えた。
郊外か田舎に土地を買う。
犬と走れる庭、ログハウス、ドッグラン、散歩道――
胸が高鳴った。
ここが人生の分岐点だった。
4. 「仕組みで稼ぐ」へのシフト
犬と自然のある暮らしを現実にするには、
満員電車とオフィスに縛られている場合じゃない。
そこで考えたのが “労働ではなく仕組みで稼ぐ” という方向転換。
ブログ、楽天ROOM、ECサイト――全部手探りだ。
正直、今はまだ結果が出ていない。
けれど、光は見えている。
「Smilo」というブランド名も決めた。
犬・自然・笑顔――この三つを結びつける。
好きなことを“生涯の仕事”にする第一歩 だ。
5. 頭が邪魔をしても、“なってから考える”
変化には決まって 「頭の声」 が割り込む。
「リスクが大きい」
「失敗したらどうする」
「今のままでも生きてはいける」
分かってる。
でも、リスクをゼロにすることと、後悔をゼロにすることは別物 だ。
頭が邪魔をしても、“なってから考える” と決めた。
子どもの頃だってそうだった――
走り出してから、転んでから、痛みを覚えたはずだ。
6. ポジティブすぎるAIと、ネガティブを抱えた自分
AIは合理的で、いつも前向きだ。
タスクを分解し、最短距離を提示してくれる。
でも俺たちは感情の生き物だ。
怖れるし、落ち込むし、逃げ出す。
だからこそ “ネガティブ”を認めたうえで踏み出す強さ が必要だと思った。
AIのポジティブは道標、
俺のネガティブは燃料――
両方あって初めて、遠くまで走れる。
7. 「楽しい苦しみ」を選ぶと決めた日
土地探しは簡単じゃない。
融資の壁、予算、整地費用、犬のための設備――
悩みは山ほどある。
でも、その悩みは “楽しい苦しみ” だ。
少なくとも、何もしなかった頃に感じていた 「土日に襲ってくる虚無」 より、ずっと生きている。
8. これからの“物語”を、一緒に紡ぐ仲間へ
今、もし画面を見ながら 「俺も動けていない」 と肩を落としている人がいるなら、伝えたい。
準備は永遠に整わない。
頭は永遠にブレーキをかけ続ける。
だからこそ、“飛び出した後で考える” が最適解になる瞬間がある。
俺はもう踏み出した。
大きな成果はまだない。
けれど、確かに景色が変わり始めた。
9. 未来の自分へ――決意のメモ
- 逃げない。 楽な方へ流されない。
- ごまかさない。 「そのうち」はもう言わない。
- 仕組みを育てる。 Smiloを必ず形にする。
- 犬と自然の拠点をつくる。 そこがゴールであり、スタートだ。
そして何より、人生の残り時間を、心がドキドキする選択で満たす。
この文章は、俺自身の “分岐点の記録” だ。
同じ場所で足踏みしている誰かが、ふと前に進むきっかけになれば嬉しい。
でもまずは、自分のために残しておく。
土に還るその日まで、ワクワクを追い続けるために。
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