誰が雑草と決めたのか。コニシキソウの美しさに気づいた日
道ばたに、そっと広がっている緑の絨毯。
多くの人は足早に通り過ぎ、存在にさえ気づかない。
でも、私はこの植物がずっと気になっていた。
名前は「コニシキソウ」。
赤く染まった茎、小さくて丸い葉、よく見ると花まで咲いている。
その姿は地味かもしれないけれど、私はこの草がとても好きだ。
「美しい」と思った瞬間
ある日、写真を撮った。
濡れた葉の先に光が反射して、まるで宝石のように見えた。
そのとき思った。

「どうして今まで、こんなにも美しいものを“雑草”と呼んでいたのだろう」
雑草という言葉には、どこか見下した響きがある。
でも実際には、たくさんの命がそこに息づいている。
育てていないけれど、惹かれている
私はこのコニシキソウを、育てているわけではない。
ただ、道ばたで見かけるたびに、なぜか目が留まる。
そのたびに写真を撮って、調べたくなる。
おそらく、こういう想いを抱く人は少ないかもしれない。
でもそれが、私にとっては癒しであり、喜びなのだ。
似た植物たちの存在
調べていくうちに、コニシキソウに似た植物がいくつかあることを知った。
それらを紹介しておきたい。街中や庭で見かけたときに、少し気に留めてもらえたら嬉しい。

- ハキダメギク
白く小さな花と黄色い中心。立ち上がる性質がある。 - ナガエコニシキソウ
コニシキソウの仲間。細長い葉で赤みが強い。 - タチイヌノフグリ
小さな青紫の花。葉の配置が似ている。 - アレチノギク
背丈が高くなる草。雑草の代表格だが、綿毛が美しい。 - オオイヌホオズキ
丸い実をつける。葉の形や広がりがやや似ている。

コンクリートに張りつく姿にこそ意味がある
誰にも気づかれなくても、誰にも褒められなくても、
そこに静かに生きている命がある。
それは、SNSで誰にも評価されなくても、
自分らしく生きようとする人間と重なるようにも思えた。
まとめ:「雑草」にこそ、心を動かされることがある
私はこれからも、この草を見つけたら立ち止まってしまうだろう。
そして写真を撮り、似た植物との違いを確かめ、心の中で「きれいだな」とつぶやく。
美しさは、見る人の心に宿る。
私にとっての「美」は、こんなところにこそあるのだから。
🌱 コニシキソウは、どこで出会えるのか?
この小さな草に出会ったのは、偶然だった。
でも、気づけば私は、同じような場所で何度もコニシキソウを見つけている。
もし、あなたもこの植物に出会ってみたいと思ったら、
下のような場所を少しだけ意識して歩いてみてほしい。
■ コニシキソウがよく見られる場所
- アスファルトの隙間
住宅街の歩道や駐車場の片隅、歩道とブロックの境目など。
ほんのわずかな隙間に、静かに広がっていることがある。 - 公園の柵やフェンスの下
陽当たりの良いフェンス沿いに、小さな群落を作っていることも。 - 空き地・空き家の敷地まわり
人の手が入らない場所では、コニシキソウが自由に伸びている。 - 街路樹の根元や植え込みのふち
他の植物の間から、ひっそりと顔を出している姿が見られる。 - 学校やコンビニの裏道・駐車場の縁
人がよく通る場所でも、ふとした場所に生えていることがある。
雨上がりや夕暮れ時、少しだけ歩みをゆるめて、
足元の世界を覗いてみてほしい。
コンクリートに広がる、小さな命たちがそこにいるかもしれない。
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