私はこれまでに、合計3度のリストラを経験しました。
そのたびに人生が揺さぶられ、そのたびに「働くこと」の意味が変わっていきました。
最初のリストラは、20代後半。
突然の業績不振で、私のいた部署ごと削減されました。
当時の私は、「頑張っていれば報われる」と信じて疑わない若手社員の1人。
遅くまで残業して、休日も仕事を持ち帰るのが当たり前でした。
けれど、現実はあっけないものでした。
「明日から来なくていい。」
その一言で、数年積み上げたものが音を立てて崩れ落ちました。
人生で初めて、「努力だけではどうにもならないことがある」と実感した瞬間でした。

2度目のリストラは、40代に差し掛かった頃。
今度は中堅社員としてチームを支える立場になっていた私が、
外資系企業の構造改革によるリストラ対象になったのです。
仕事も評価も順調。後輩の育成にもやりがいを感じていました。
それでも、リストラの通告は容赦ありませんでした。
「キャリアが順調なら安心」という幻想が完全に打ち砕かれた出来事でした。
あの時ようやく、「会社は最終的に社員を守ってくれるわけじゃない」と現実を受け入れ始めました。
3度目のリストラは、ごく最近のことです。
もはや驚きはありませんでした。
むしろ「これを最後の転機にしよう」と、どこか開き直るような覚悟もできていた。
少なくとも、もう他人に自分の未来を委ねたくない──そう強く思うようになっていたのです。
そこから私は、自分の人生を自分で取り戻すために動き出しました。
ブログを立ち上げ、副業に本気で取り組みはじめたのです。
最初は何もかもうまくいきませんでした。
文章の書き方も、広告の貼り方も、アクセスの集め方も手探りでした。
でも、試行錯誤を繰り返していくうちに、少しずつ共感や応援の声をもらえるようになっていった。
収益はまだまだ小さなものです。
でも、「自分の力で稼げた」という事実は、私にとって何よりも価値のある経験でした。
小さな自信が、自分の中に根を張っていくのを感じたのです。
もし今、この記事を読んでいるあなたが、
「今の会社に強く依存しているかもしれない」と感じているなら、
どうか一度立ち止まって考えてみてください。
その会社は、5年後、10年後もあなたを必要としてくれるでしょうか?
今、あなたが費やしている時間や情熱は、「未来の安心」につながっているでしょうか?
私は言い切れます。
会社に未来を委ねる時代は、もう終わりました。
これからの時代は、会社ではなく「自分」に投資する時代です。
スキルを磨き、情報を発信し、小さな実績を積み上げていくことで、
人生のかじ取りを他人ではなく“自分の手”に取り戻すことができる。
私は、リストラされたことを今では後悔していません。
むしろ、あれがなければ、今の覚悟も行動力も得られなかったでしょう。
失うことは、決して終わりではない。
それは「もうひとつの人生が始まるサイン」なのだと思います。
人生100年時代。
働き方も、生き方も、誰かに任せる時代はもう終わりました。
あなたも、自分だけの生き方を、少しずつでも始めてみてください。
今は何もなくても、行動し始めた人から、必ず景色は変わります。
私がそうだったように。
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